良いペースで走ったのは良いが、少し寒すぎたのかちょっと下半身がだるい。
今週で200kmを突破する予定である。前半が天気に恵まれたので、予想と異なり走り込みの月になりそうだ。
今日は去年から読み続けてきたSFの感想文。2度の映画化で有名である。
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「ソラリスの陽のもとに/スタニスワフ・レム」
(Stanisław Lem, 1921年9月12日 - 2006年3月27日)は、ポーランドの小説家である。公式サイト(外国語)もある。
今回読んだのはハヤカワ文庫だが、国書刊行会から選集が出版中である。そちらのヴァージョンは文庫版には旧訳の検閲による、原稿用紙40枚分にもわたる脱落箇所の40ページも補完されているらしい。関連ページは、こちら『スタニスワフ・レム・コレクション 全6巻』
あらすじは有名なので、ネタバレしても問題は無いので思い切って書いてしまう。ストーリー(と言っても確固なものは無いけれど)を知りたくない人は、以下はスルーで。
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全14章のうち、ミステリー&サスペンス風の展開で読ませる1〜5章。この部分は先が読めず、アクション的展開で非常に盛り上がる。
6章は80年代の現代文学を連想させる文体と構成の大きな変更がある。過去の文献からの引用形式を使って、大きな変化と謎の解明が行われる。しかし、本質的な解決には至らない。
7〜9章は、過去の恋人の幻影との絶望的なコミュニケーションが描かれ、クライマックスの口論シーンが切ない。恋愛要素があるとすれば、この部分。
10〜12章は解決を目指す主人公の仲間と主人公が体験する悪夢の描写が続く。そして窓外の幻想的なシーンが印象的。
突然だが静かな別れが訪れ、ひとまずの解決を見るのが13章。
小説中で唯一の屋外の広大な風景のシーンが描かれ、開放感があるラストの14章。劇場版エヴァンゲリオンのラストシーンの元ネタは、おそらくこの小説のラストシーン。
密林のレビューの幾つかでコメントされている「恋愛」の要素は、私にはまったく感じ取ることが出来なかった。
私が感じたのは以下の3点。
1.予想不可能・理解不能な事象に陥った人間は、その精神的な極限状態で何を選択するのかという問題提起。
2.コンタクト不可能な未知の生命体に人はどのように対応すれば良いのかというSF的命題。
3.付加逆な時間に支配された記憶というものの哲学的な解釈と『神』の意味。
目的も無いのにソラリスに残ることを決める主人公には、現代の我々の姿が重ねられているのかもしれない。
物語は開かれた結末を持ち、解釈・選択を行うのは完全に読者に委ねられている。
後生に古典として残っていくであろう小説。前半は一気に読み進めるし、後半の哲学的展開も深い。読んで損は無い小説だ。
最後に、なかなか面白く量も充実している、追悼ブックレビューのページはこちら。面白いのだが、長いので時間があるときに読むのをお勧め。
<おまけ>
●モーツァルト大好き/高松・菅山さんの烏骨鶏
胎教に良いという話もあるが、リラックス効果が高いのだろうか?。聴かせていた曲が気になる。


『ソラリス』のラスト、「残酷な奇跡の時代が過ぎ去ったわけではないという信念を、私は揺るぎなく持ち続けていたのだ。」(沼野充義訳)という一文が、解釈を大きく分かれさせるようです。これまでタルコフスキーとソダーバーグが映画化していますが、前者は望郷的なラスト、後者はハリーとの再会を期したラストであり、レムはどちらの出来も不満だったそうです。ケルヴィンが揺るぎない信念を持つに至ってソラリスに残るのは何故なのか、『ソラリス』が繰り返し読まれるのは、この一文の力にあると思います。
>ケルヴィンが揺るぎない信念を持つに至ってソラリスに残るのは何故なのか
感想をまとめるときに、私もこの点に関して何度も考えてみましたが、自分自身を納得させるような結論は見つけられませんでした。たぶん、作者にも分かっていないのかもしれません。
それでも、この結末しかあり得ない物語なのですけれどね。
>映画化
実はどちらも見ていない・・・・orz。
大学を卒業してから、ちょっと映画と縁遠くなってしまってます。最近は娯楽映画ばっかりですね。
ただWOWOWとスカパーに加入しているので、放送があったら見逃さないようにします。